Confocal 共焦点レーザー顕微鏡Nikon C-1および蛍光顕微鏡の使用方法 ver 1.2

注意＊銀(レーザ光源)および黒(ディテクタ)のケーブルは光ファイバーであり、動かすと様々な不具合が生じる恐れがあるため触らない。また、ディテクターボックス（白）にはOPEN・CLOSEのボタンがあるが、同様に不具合が生じる恐れがあるためディテクターは空けない。フォトマルがやられる。

　　　 ＊励起光を当てると蛍光プローブは退色するため、極力励起光の強度や照射時間を抑える。

＊必ず使用した日時、使用者、所属、使用時間、積算使用時間、などの記入をする。

＊ ステージとサンプルの距離は0.17 mm基準であるためカバーガラス面を下にする。

＊ 透過ディテクタ使用時には、部屋の蛍光灯を消す。60Hzなのでスキャンとの兼ね合いで、シマシマ画像になることある。

＊ レーザ光はスキャンしている間だけしか試料には当たりません。

起動手順　（図１ 参照）

機器に貼ってあるシールの番号順に入れていく。レーザやディテクタを長持ちさせるため、必要なレーザのみスイッチを入れるようにして下さい。488nmならAr, 543nmならHeNe。だけを入れてください。

＊レーザーパワーが上がって安定するまでに時間がかかるため、原則30分前に電源を入れる。

1. Ar。1のSpectra Physicsの電源を入れる。（アルゴンレーザーのファンが回転する）

2. 電源スイッチ横のキーを回す。（キーは全てClockwise。つまり右に 90度）

3. アルゴンレーザーコントローラー（上側メーター付）のキーを回す。

4. 3つのランプが点灯後、右端のスイッチをSTANDBYからRUNにする。
＊メーターつまり出力の値は14~15 mw程度。STANDBYはアイドリング状態。1-2分後にランプがついてからRUNにするということ。STANDBYのまま観察するミスがよくある（暗い）。レーザーパワーの調節は、ADJUST（出力変更）だが、普通はいじらず、NDフィルターで調節する。（ADJUSTはRUNにしないときかない。）初期設定は14-15mWで押さえ気味になっている。レーザ出力を変えても寿命には関係ないが、実験の再現性のために変えない。また試料のダメージの危険性もある。常に３つのランプがついているように。Regulationが消えていたら、laserが不安定な状態にあるということ。Rangeは目盛りの切替。Power-CurrentのPowerはパワーを一定に保つloop回路のこと(レーザパワーが落ちると自動調整してくれる)。これはPOWERにしておく。

5. HeNe。ヘリウムNeレーザーコントローラー（下側）のキーを回し（右 90度）電源を入れる。パイロットランプが２つ点灯して使用可になる。
＊ここまでを原則30分前に。とくにHeNeのガスレーザのパワーが上がるのに時間がかかるため。

6. スキャナヘッドのコントローラー（黒い机下。白。）の電源を入れる。（約45秒後にReadyパイロットランプが点灯。）

7. Zモーター（顕微鏡 左 ピント調節用）の電源を入れる。

8. 明視野観察用ハロゲンランプの電源を入れる。（上側）

9. 蛍光観察用水銀ランプの電源（POWER 点灯）を入れ、IGNITIONを2~3秒押す。（READY 点灯）
＊頻繁にon／offしてはならない。1度切ったら10分以上間隔をあける。

10. パソコンの電源を入れる（最後なのは周辺機器を立ち上げてからでないとパソコンが認識しないため）。

レーザーパワーはだいたいArが10mW、HeNeが1mWで10:1となっている。レーザーのパワーは一定にしておいて、NDフィルタでそれぞれの強さを調整する。NDは4が1/4、8が1/8。したがって、普通は、Arに4か8を入れて使う。HeNeは元々弱いので入れないことが多い。タイムラプスの時は両方入れて1/32に。ニコンのフィルタ操作は、押し込むことで入れることになる（引くことで抜ける。これは顕微鏡のフィルタも同じ。）。倒立なのでカバーグラスは下向きにおくこと。

Confocalの前にまず蛍光顕微鏡で観察しましょう。

※ 8,9のみで蛍光顕微鏡として、または8,9を除いての観察も一応可

蛍光（もしくは明視野）顕微鏡観察手順

0.　はじめの一歩

　顕微鏡正面のインターロック（安全装置。レーザー光が直接目に入らないようにシャッタを降ろす装置。インターロックはもう一つある。顕微鏡の支柱を後方に倒したときにもレーザのシャッタが降りる。いったんインターロックかかると、Laserの赤印が点滅。これを押さないと解除できない。）のつまみをConf（レーザースキャン用）からBino（顕微鏡観察用）に合わせる。

　顕微鏡右側下方のPORTをSIDE（レーザースキャン用）からEYE（顕微鏡観察用）に合わせる。

　顕微鏡左側下方のZモーター切り替えレバーを手前に倒す。これにより、モーターの制御ギアが外れて右のフォーカスダイアルが使えるようになる。

　顕微鏡左側下方の照明スイッチをonにする。（押した状態がon）。Volumeは12Vが最適で、ND入れて使う。

　顕微鏡上部のフィルタ群の設定。明視野観察のためには、レーザー用の透過ディテクタ（黒レバー）ははずす。そしてNCB（色温度補正フィルタ。ランプの色温度を昼光色に近い形に補正。）とD(diffuser。光を分散させる。)はいれておく。ハロゲンランプはprecenteredなので芯出しはいらない。寿命は200h。ランプボックスのダイアル調光はきかない。GIFは断熱フィルタ。NDは普段1/16を入れている。Greenの干渉フィルタはモノクロ写真用。

1.　基本編

　レボルバを回して使用する対物レンズを選択する。レンズの下のターレットまわして蛍光フィルタを選択する。明視野観察なら、透過光ハロゲンパワーサプライにスイッチを入れる。照明の明るさの調節は左手手前の透過照明スイッチ「LAMP」で行って下さい。レボルバの下にある励起切り替えダイヤルを回し励起光、透過光を選択する。
＊B：FITC系、G：Rhodamine系、↕：透過

共焦点レーザー顕微鏡観察手順

0.　はじめの一歩

　目視観察のためには、顕微鏡正面のインターロックのつまみを Bino（顕微鏡観察用）からConf（レーザースキャン用） に合わせる。

　顕微鏡右側下方（粗動ダイヤル手前）にある、光路切替ダイヤルのPORTをEYE（顕微鏡観察用）からSIDE（レーザースキャン用）に合わせる。このとき、クリック感を感じるまで回すこと。蛍光フィルタブロックのターレットは<->にする（つまり蛍光フィルタ抜く）。Confocalの場合、光路に対物レンズしかない状態にすることが大事。

　顕微鏡左側下方のZモーター切り替えレバーを手前に倒す。

　顕微鏡左側下方の照明スイッチをonにする。（押した状態がon）

1.　基本編

起動後、デスクトップ上からEZ-C1.2.30 をクリックする。

F9を押すとFITC系、F10を押すとRhodamine系、F11を押すと明視野透過画像 がそれぞれ連続してスキャンLiveされる。1回だけスキャンしたいときは画面右上のSingleをクリックすると1回だけスキャンされる。

Zモーターを回してピントを微調節する。

＊ ピントがずれていると全く映らないため、まず蛍光顕微鏡である程度合わせてからの方が。

透過ディテクタの画像はコンフォーカル画像ではありません。

終了手順

起動手順を10から逆に2までたどり、10分後に1の電源を切る。（冷却のため）

用紙に使用者、使用時間などを記入する。

コンピュータ操作関連

立ち上がるままにまかせる。（念のためですが、administratorで入らないとC1は使えません。）

C1オペレーションマニュアルはデスクトップ上にある。

EZC-12.30(ver.2.3)のアイコン、ショートカットをクリックして立ち上げる。

とにかく画像を出したいときは、F9-11を使う。

Satuっているか否かは一番下のAdd saturation indicatorをONに。

ファイルを保存するときは、まずは.idsフォーマットで保存する。でないと、画像以外の様々な情報（使用レンズなど）が保存されません。Tifに変換する場合は、その後にしましょう。また、HD内によく使う設定のファイルを保存しておけば、それをロードして使うと便利。F5のマクロでロードできる（Load icsでファイルを指定。）。

Tifにするときは、IDS->TIFFを使う。元々のファイルはモノクロなので、tifにするときは、色を割り当てることになる。GreenはCh1

保存時にBitmap formatを選ぶと、見たままの画像を保存できる。Barを入れたい場合、このフォーマットにする必要がある。

（1/29/05,富山大・理、菊地・山影・唐原）

マニュアル類は、下記のURLに行けば直接ダウンロードもしくは表示できます。

ハードのマニュアル

http://raicho.sci.toyama-u.ac.jp/~karalab/karalab2site/karalab2/C1/C1hardmanual.htm

ユーザーガイド

http://raicho.sci.toyama-u.ac.jp/~karalab/karalab2site/karalab2/C1/C1userguide.txt

ソフトのマニュアル

http://raicho.sci.toyama-u.ac.jp/~karalab/karalab2site/karalab2/C1/C1softmanual.pdf