先生紹介 |
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教授:岩坪 美兼(Iwatsubo Yoshikane) |
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お花のティアラで |
研究室で |
立山で |
温室で |
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研究室概要 |
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「染色体の数, 形, 大きさは, 生物の種によって決まっている」とされています. しかし植物では, 種内に異なった染色体数をもつ個体や集団がしばしば存在します. その原因のひとつは, 配偶子(花粉や卵細胞)が形成される際に正常な減数分裂が行われず, 体細胞と同じ染色体数をもった配偶子が形成されて受精が行われた結果, 通常の1.5倍もしくは2倍の染色体数をもつ個体が生じるためです. もうひとつの原因は, 種内においてゲノムの分化した個体間での交雑と 染色体の倍数化を同時に行ったことにより, 正常な減数分裂を行う倍数体が生じたためです. 正常な減数分裂ができない異数体や3倍体でも, 茎による栄養繁殖や, 卵細胞以外の細胞(体細胞)から胚が形成される無配生殖によって繁殖している植物例が知られています. 植物においては, ひとつの種が染色体数の異なる複数のグループから構成されている例は珍しくありません. 身近な植物を対象とした研究室の調査から, イタドリ, オオバコ, カキドオシ, カタバミ, シロバナサクラタデ, "セイヨウタンポポ", ノチドメ, フキ, ミゾソバなどにおいて, 倍数性が存在することが明らかになりました. 高等植物を対象に, 倍数性の有無, ならびに倍数性が存在する場合は, それらの分布と形態の違いを明らかにして, それぞれの種の理解を深める研究を行っております. また, 雌雄異株植物の一部は, 性染色体をもつことが知られておりますが, 雌雄異株植物であるスイバ, ヒメスイバ, カナムグラを対象に, 染色体構成と性表現の関係から 性決定のしくみの解明も行っています. |
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